タイム THYME
シソ科 多年草
【学名】 Thymus
Vulgaris
【利用部分】 葉
【浸出時間】 2〜3分
【原産地】 モロッコ、地中海地方
【栽培】 4〜5年で株の更新をする。
【薬効】 頭痛・神経痛・腹痛の緩和、去痰剤、消毒液、うがい薬として利用、抗菌作用に優れ水虫にも効果的。
【他の利用法】 料理、ポプリ、押し花。
【注意点】 妊娠中の飲みすぎは避けること。
タイムにはいろいろな種類がありますが、 最も一般的なのは、コモンタイムとか ガーデンタイムと呼ばれる品種です。
タイムの仲間には立性と 匍匐性の性質をもつ物があり、 クリーピングタイム、アニーホール、 ウーリータイム、ゴールデンクィーンタイムなど 20種弱の種類があります。
常緑性の多年草で、大きいものは 高さ40cm近くまで成長します。
タイムのハーブティーには 強い香りがありますが、 すがすがしい香りで少し苦い味がします。
フレッシュでもドライでも飲まれますが、
フレッシュの方が香りがマイルドです。
タイムは古代から人々の暮らしに密着してきました。
タイムはギリシャ時代には勇気や気品の象徴とされ、 「タイムの香りがする人」というのが
男性に対する最高級の讃辞だったそうです。
入浴後に、香水代わりにタイムの葉を
体にすり込む風習もはやりました。
中世には戦いに出発する騎士を
勇気づけるため、タイムの枝を振って 送り出したといわれます。
タイムは鉢植えとしても育てやすいハーブなので、 ガーデニングとして育てておけば、
必要なときに使え、栽培しておきたい
ハーブのひとつです。
タイムのハーブティーは、 のどに痛みがある時におすすめです。
スポーツ観戦など声を出しすぎたときや 風邪やのどが痛む時に飲むと のどの痛みを鎮めてくれます。
2倍ほどの濃いハーブティーを入れ、 うがいをするのも効果があります。
タイムには殺菌効果があり、 痰を取り除く作用があるので、 カゼや花粉症の辛い症状を 緩和してくれます。
神経の働きを助ける効能もあり、 神経性の頭痛や神経痛も和らげます。
タイムのハーブティーには 血行促進のはたらきもあるので、 気持ちをすっきりさせ、 やる気を出すのにもぴったりです。
朝の目覚めの1杯にもおすすめです。 夜、残業で疲れているときや、 夜遅くまでの勉強のときにも。
子宮を強く刺激するので、 妊娠中の飲み過ぎには 注意するようにしてください。
タイムは薬用としては肺によいハーブで、 胃腸の働きも整えると考えられていました。
タイムにはすぐれた消臭効果もあり、 ローズマリー、セージ、オレガノなど、 シソ科のハーブは消臭効果の 強いものが多数ありますが、 タイムが最も強い効果を示したという 実験結果もあります。
殺菌効果の点でもタイムが ハーブの中でトップクラスとされ、 エッセンシャル・オイルが 水虫の治療に用いられます。
タイムは料理においても 保存食に使われることが多いのは、 風味づけのほかに保存料としての 意味合いもあるためです。
加熱しても香りが失われずに 長時間続くなるので、
シチューやスープにも使われます。
タイムは、そのままお茶にしてもよいのですが、 淹れる前に茶葉に少し手を加えると、 より強い香りを楽しむことができます。
おいしく淹れるための前準備としては、 茶葉を手で揉んで香りをたてたり、 乳鉢でより茶葉の香りを引き出す方法があります。
タイムのハーブティーの入れ方は、 まず、大サジ1/2杯〜1杯程度のタイムを マグカップのフィルターの中に入れます。
その後、沸かした熱湯を注ぎ、蓋をしたら、 そのまま2分〜3分ほど浸出し、 好みの濃さになるまで待ちます。
タイムのおすすめブレンドは下記のようなものがあります。
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コモンタイム (33%) + レモンバーベナ (33%) + レモングラス (33%)
すっきりと眠気が覚め、勉強や仕事に集中したいときにおすすめです。
A コモンタイム
(25%) + レモンバーベナ (25%) + セージ (25%) + リンデン (25%)
元気がない時に体力を回復する効果があります。
B コモンタイム (25%) + マローブルー
(25%) + レモングラス (25%) + ペパーミント (25%) 大きな声を出した後など、のどを痛めた際におすすめ。
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